なつめ塾の想い

「得意」を見つけて「できる」を伸ばす

保護者の皆さまへ

当塾は、特別支援学級や通級による支援を受けている発達障害のお子さま、学校での特別な支援を受けていなくても、学習面で困難を抱えているグレーゾーンのお子さま、不登校のお子さまに対して、主に学習支援を行う専門塾です。

私がこの塾を通してまずお伝えしたいことは、「学習」に対する社会の認識の変化です。

発達障害やグレーゾーンといわれる子ども達は、読み書きなどの基礎学力や、コミュニケーション能力、集中して授業を聞く持続力など、学校という場で必要とされる数々のスキルに困難を抱えていると言われています。

これらが原因で、子ども達は「集中力がない」「学習に興味がない」「頑張っているのに結果が出ない」という状況に陥りがちです。

また、このような状況の子ども達は、周囲から「勉強が苦手」「やる気がない」などと見なされ、ご両親の焦りとは裏腹に、本人はますます学習への意欲を失ってしまいます。

子どもの学習能力を測る物差しには「テスト」や「偏差値」しかない事も、学習への苦手意識を生み出す原因の一つと言えるでしょう。

これからの時代に必要とされる能力

しかし、時代は変わりつつあります。

かつては、やみくもな暗記によって得られる表面的な知識が評価されました。しかしこれからは、学校のテストの為だけに暗記をするような画一化された知識は、その価値を徐々に失っていくでしょう。

例えば、歴史の年号や英単語のスペルは、インターネットで簡単に検索可能ですし、暗記までせずとも、必要な情報にはいつでも簡単にアクセスできる世の中になっています。

また、社会で必要とされる能力も、文部科学省が定義するところの「聞く」「話す」「読む」「書く」「計算する」「推論する」の全てができる必要は無くなります。

例えば、「読む」ことが苦手ならスマホやPCの読み上げ機能を使えばいいですし、「書く」ことが苦手なら音声入力という方法があります。

2020年度からセンター試験に代わって実施される大学共通テストでは、CTB方式が採用され、解答は全てパソコンで選択・入力するようになります。

これらの動きは今後ますます加速し拡がって行くでしょう。

これからは、画一的な技能や知識を得ることよりも、自分の好きなこと、興味を持ったこと、得意なことを伸ばして行くことこそが、社会で生きていく上で必要とされる「能力」になる時代なのです。

何のために勉強するのか

そもそも、人は何のために学校で学習するのでしょうか?

発達障害の子ども達に限らず、人は皆、学習を通して自分の得意・不得意を知っていきます。

そして、得意な部分を伸ばしてその能力を社会で役立て、自分が必要とされる「居場所」を見つけているのです。

大事なのは、「できること・できないこと」を自己認識し、自分の興味や好きと思える分野を伸ばすこと。そして、不得意な分野に関しては、周囲から適切な助けを得ることです。

文部科学省が定める「これからの時代に求められる国語力」の具体的目標には、以下のことが挙げられています。

⑴「話す力」について

・自分の考えを明確にして、説得力を持って論理的に伝えることができる

・相手や場面・目的に応じ、伝えるべき内容を分かりやすく話すことができる

・発声・発音・態度などを相手や場面に応じて、コントロールできる

⑵「読む力」について

・論理的・説明的な文章において、的確に論理を読み取ることができる

・文学的な文章において、気持ちや感情を十分に読み取ることができる

・古典(古文・漢文)の文章に親しむことができる

⑶「書く力」について

自分の考えや意見などを正確に伝える論理的な文章を書くことができる

伝統的な形式や書式に従った手紙や通信などの文章を書くことができる

・様々な情報を収集して、それに基づいて明確な文章を書くことができる

はたして、これらの要件を全て満たしている大人が日本にどれだけいるでしょうか?

多くの人は、これらの能力の一部だけを使って社会で上手に生きているのです。

出来ないことよりも出来ることを

人は皆不完全です。

発達障害と呼ばれる子ども達は、定型発達者よりも能力の凸凹が大きい傾向にあります。そのため、一つの能力が他の足を引っ張り、自分の力をうまく発揮出来ていないケースが多く見受けられます。また、認知の偏りが原因で、一つができないと全てがダメだと思いがちです。

そういう子ども達には、周囲からの適切な支援を得ることが何よりも大切なのです。

学習支援においてまず必要なことは、何がその子の「得意」かを見極めることです。そして、「得意」と「好き」を組み合わせて興味を引き出し、「出来ること」を増やしていきます。

「好き」なこと「得意」なことに対する理解力は、どんな子どもも優れています。

私が今まで接してきた子ども達は、集中力がないと言われる子ほど色んなものに興味を示しますし、学習に対して一見やる気がないような子でも、好きなキャラクターやゲームのことになると本当に楽しそうに話し続けます。

私たちは、学校で必要とされる知識や学習こそが「勉強」であると考えがちですが、記憶するあらゆること、興味を示すあらゆることが「勉強」であり、本来は楽しむべきものなのです。

なつめ塾が目指すもの

今の時点での学習結果にだけ着目し「勉強ができない」と決めつけてしまうのは、その子の可能性を狭めてしまうことになりかねません。

私が子ども達と接していく上で大切にしたいのは、興味を持ち、学んでいく事の素晴らしさを一緒に体験していくことです。

スマホでYouTubeを観たり、TVゲームに熱中することでさえ、これからは「勉強」や「仕事」になる時代です。

もし、お子さまの発達障害、不登校、成績不振で悩んでいるのでしたら、他の子や世の中の評価と比較せず、お子さまの「興味」に注目してください。

興味を持ち始めた子どもの可能性は無限大です。

子ども達のあらゆる可能性を肯定しながら、社会に参加し、受け入れられるために必要な「学習」を一緒にしていきましょう。

お子さまの「興味」を「得意」に繋げ、「できる」へと昇華させること。そして、お子さまの将来の可能性を、保護者の方や地域と一緒になって模索し、拡げていくこと。それが、「なつめ塾」の目指すところであると考えています。